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coco's bloblog


12/05/13

[] 『マイクロワールド』 マイクル・クライトン (ハヤカワ・ノヴェルズ)  『マイクロワールド』 マイクル・クライトン (ハヤカワ・ノヴェルズ) - coco's bloblog を含むブックマーク はてなブックマーク -  『マイクロワールド』 マイクル・クライトン (ハヤカワ・ノヴェルズ) - coco's bloblog

  

ピーター・ジャンセンは生物学を専攻する大学院生。マサチューセッツ州ケンブリッジの大学で、仲間の六人の院生と共に先端研究にいそしんでいた。そんな七人の科学者が、新薬開発を行なうベンチャー企業Nanigenマイクロテクノロジーズにリクルートされる。ハワイの謎めいた研究所に招かれたピーターたちは、そこでハイテクを駆使した革新的な装置“テンソル・ジェネレーター”の存在を知るが…。やがてNanigenが関わる犯罪を知ったピーターら七人は、“テンソル・ジェネレーター”によって身体を百分の一サイズに縮められ、ハワイの密林に放り込まれてしまう。四十八時間以内にもとの大きさに戻らないと副作用から死を招くらしい。牙をむく獰猛な大自然を前に、若き科学者たちは専門知識のみを武器にジャングルから決死の脱出を図る―。クライトンの死後パソコンから発見された未完の遺稿を、練達のサイエンス・ライターが書き継いだ、巨匠の真骨頂を示す最後の傑作スリラー。


過去『ジュラシック・パーク』しか読んでいないクライトン。日頃言及することもあるが、それは『ウエストワールド』や『コーマ』といった古い監督作品に関してのほうが圧倒的に多い。SF方面でも同様な印象を受けるが、これはジャンル作家云々よりも器用さが仇になっているからだろうか。なんて考えていたところ、SFマガジン6月号における酒井昭伸氏のエッセイを読んで姿勢を正すことになった。ヴェルヌ、ウェルズを引き合いに大変慧眼の読み物となっており、これを念頭に今回の新刊は一層愉しむことができた。


年中虫の写真を撮ってばかりいるが、ファインダー越しに小さな生き物たちの世界を眺めていて思うのは、自然はけっして優しくもないし、かといって厳しいかというとそんな人間の尺度とも違う、生き死にがごく当たり前に繰り返されているだけだということ。そういう観点からするととてもフェアな視点で書かれた本書は、それだけでもう自然観察好きには好アピールである。しかしそうは言っても冷徹な目線とは別に、虫好き(あるいはホラー好き)なら大抵の者が考えるであろうこと、あの世界にちっこくなって迷いこんだらどんな恐ろしい目に遭うんだろう…が、納得行くリアルさでもってここには記されている。


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身長2cmになったら、普段可愛い可愛いと言ってるハエトリグモクモを目の前にしてもそんなこと言える?


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狩りバチの麻酔針を受け、生きたまま巣穴の中で幼虫にむさぼり食われるのはどんな気分?


全ての虫好きの妄想がここに!

とまあ、痒いところにまで手が届く詳細な描写のオンパレードに嬉しくなってしまうのであった。特に寄生の生々しさは出色で、こういうものが好きというアレな人でも鳥肌もののこの描写は、ホラー分野でもちょっと例がないほど。なにも異星を舞台にして名状し難い生物を持ち出さずとも、現実をありのままに描くだけでこれほど瞠目に値するものになるのだ。

昆虫観察をしていれば、こんな多雨林に放り出されたら人間など5分と生き延びれるわけがないと思うのが普通だが、そこは娯楽作品らしく(質量が変わることによる当然の設定だが)上手い回避方法が採られている。といっても過酷さが減じることのない展開もあって、緊張感は最後まで持続する怒涛の上下巻。遺稿を引き継いだリチャード・プレストンの功績はかなり大きいと見た。個人的にはダグラス・プレストンが好き勝手やったバージョンを読んでみたくもあるが…


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昨日までの冷え込みが嘘のような暑さ。

しかし大規模な伐採が行われたせいか、ハチは少ない。

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バラハキリバチがわずかに見られたが、どれも♂。


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シロスジヒゲナガハナバチはアカツメクサに移動した。


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シオカラトンボの飛翔。


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ヒラタアブの飛翔。


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ムシヒキアブが現れた。マガリケムシヒキ?