たんぺんよむ

2005-11-03 (Thu)

[]侵略ホラーアンソロジー『侵略!』

前巻の恋愛テーマよりは楽しく読めたと思いますよ。この本しか読むものが無い日があったので、ちょっと速く消化できましたね。

好きな作品は、

かんべむさし『地獄の始まり』

安土萌『ママ・スイート・ママ』

斎藤肇『さりげなく大がかりな』

といったところでした。『ラヴ・フリーク』と比べると、特にこれだ、という作品は無かった感じ。

次は第3弾の『変身』。南條竹則が登場するので期待していますよ。

[小説]書下ろし侵略ホラーアンソロジー『侵略!』

[] 『花菖蒲横田順彌

作家・押川春浪が幻日を見た日に経験した不思議な出来事。

実在の人物を登場させたので、お約束としてくどくどとした説明がいちいち述べられます。ホラーの短篇として必要だとはあまり思えないんですが、押川春浪をテーマとしたホラーっぽい作品と考えればいいのかな?

『牛の首』の亜種というか、そんな感じです。

2005-11-02 (Wed)

[] 『子供の領分菅浩江

これまでの作品とずいぶん趣向の異なる”侵略”作品。

孤児院で生活する記憶喪失の故か献身的な少年が自分の性質を悩む話。

もう少し”シン”が物語りに巧く組み込まれているとよかったと思います。唐突に出現した感がありますので、オチが見えてしまいました。

2005-11-01 (Tue)

[] 『鏡の中の他人』 岬兄悟

編者の井上雅彦によると岬兄悟の資質はクライブ・バーカーに近いということです。それは気になりますな。

鏡に向かって気づく。俺ってこんな顔だったっけ?

クライブ・バーカーに似ているかどうかはともかく、なかなか面白そうなアイデアの作品でした。どんな結末を迎えるのかと期待しながらページを繰っていたのですが、オチには面白みがあまり感じられませんでした。

ボケた母親をからめつつの結末ですから納得いかないわけではありませんが、もう少し驚きを期待してしまいましたよ。

[] 『聖戦の記録』 津原泰水

やっぱり私は津原泰水って苦手なんだろうな、と再確認。『妖都』のころから感じていたことではありますが。でも長編とかそれなりに読んでいるのは何でだろう。変な作品が好きだからかな。

公園で野良兎を愛でる老人たちは、俺と飼い犬を憎んでいるのだ。

読点が全く存在しない挑戦的な文章。登場人物は実在の芸能人のカタカナ表記。どれほどの意図が作者にあるのだろうか、とは思いました。

なんか筒井康隆を彷彿としましたね。でもラストの描写は津原泰水なんだろうなぁ、という感じ。読みにくかったことも含め印象には残るかな……タイトルを含めよくできているとは思うんですが、ぼんやりと。

ettyanettyan2005/11/02 07:42デビッドアンブロズは、結構読んでます。幻のハリウッドは短編集です。結構質がいい短編集ですが、SF,ホラーっぽい感じはいつもの長編どおり、後は、映画や役者さんをモチーフにした作品ばかりなので、その辺にのれるかということと、短編集だということです。
無理には薦めませんが、安く売ってれば買っておいたほうがいいですよ。

nanatakenanatake2005/11/03 03:40創元の文庫って油断しているといつの間にか手に入り難くなっているんですよね。ディックの『いたずらの問題』もいつでも手に入るなと思っていて、いざ買おうと思ったらどこにも売っていませんでした。それを思ってどんどん本を確保しておくと未読本が山となってしまう罠。

2005-10-31 (Mon)

[] 『さりげなく大がかりな』 斎藤肇

地味な服装をした人が国勢調査のようなもののためにやってきたんだが、あれは何だったんだろう? 調べてみると、世界中のすべての人に対して一斉に”調査”のための訪問者が現れたらしい。どういうことだ?

そんな話。いろいろ憶測をめぐらしますが、あまり危機感がないので怖くもなんともないです。昨今の日本からみますと、オチは風刺の効いたSF風短篇という感じ。なかなか楽しい作品ですよ。

[] 『不思議の聖子羊の美少女』 大原まり子

文化祭の真っ最中、唐突に人類文明は崩壊しつつあった。

ドタバタした、スラップスティックというかいいかげんな話です。ホラーというかただのバカ話。SFとも言いたくないような感じの作品ですね。更にどこいらへんが”侵略”なんだ、と。

作者は楽しく書いたのかもしれませんが、読者は楽しいのかというとそうでもないわけでして。

こういうオチは特に悪いとは思いませんが。

ettyanettyan2005/10/31 21:40うわ、斎藤肇懐かしい。デビュー作のミステリを数冊読んだことあります。こんなところで名前を聞くことになろうとは・・・

nanatakenanatake2005/11/01 01:25私はきっと初めて読みました。この本の紹介によると”綾辻行人に続く新本格ミステリの二番手”らしいですね。なにか読んでおくべき作品ってありますか?

ettyanettyan2005/11/01 23:19綾辻行人に続く二番手ってのは、素晴らしいから二番手とかじゃなくて、単純にその頃の講談社ノベルズの刊行順が二番手だと思います。そして、2冊ほど読んでから後は読んでいないのでw推して知ってくださいな

nanatakenanatake2005/11/02 02:57そんな文字通りの二番手かっ! ではひとまずスルーということで。

2005-10-30 (Sun)

[] 『アロママジック』 村田基

妙なにおいがした。

今までかいだことのないにおいだ。

うわ、また導入が匂いだよ。

こんなにいい香りハーブなのに、何故みんな臭いというんだろう?

作品の恐怖とテーマの”侵略”にほとんどつながりがないですね。しかし、この宇宙人は気の長い地球侵略計画を練っているんだなぁ、という感じ。第二段階ってどんなんやねん?

[] 『暴力団の夢見る頃』 山下定

全く聞いたことのない作者が現れました。さて、どんな作品でしょうか。

死んだはずの兄貴が組に戻ってきたよ?

これで、テーマが侵略ならこんなネタなんだろうな……本当にそんなかよ!? これはまた何のひねりもないというか、全く驚きのない残念な出来です。

次に行きましょう。

[] 『ママ・スイート・ママ』 安土萌

”伝説のショートショート作家”登場です。だそうです。

みよちゃんが幼稚園から帰ると、ママがお菓子になっていました。

という、いきなりおかしなショートショート

どこが侵略なんだろう? と思いきやラストで侵略していました。これは不気味で巧いですね。なるほど”伝説のショートショート作家”だ。覚えておきましょう。